湯治の湯、雪見の湯、SAの湯2012年02月27日 10:43

 週末は、またMさんと温泉巡りの旅に行ってきました。

 まずは、東鳴子・馬場温泉共同湯に入ってきました。こちらは泡の出る炭酸泉でありつつも湯温が高いという珍しい温泉(炭酸泉は泡が抜けやすいため、炭酸濃度が高い!と評判の温泉は温度低め(40℃以下)のものが多い)で、以前からMさんに「いいですよ~」と薦めていたところなのです。

 ここは交代制で入るシステムなのですが、ちょうど私達が来た時は先客がおりました(札が「入浴中」になってます)。10分ほど待ってから、やっと入浴する事ができました。
 
 東鳴子温泉の独特の臭気に、泡付きの良いお湯。地震の後泉質が変わったりしていないか心配だったのですが、こちらは以前来た時のままでほっと一安心でした。Mさんにも満足してもらえて、良かったです。

 続いて、安く泊まれるところでゆっくりしましょうか、という事で、農民の家に行きました。 空室がないか係の人に尋ねたところ、一番高い部屋である平成館しか空きがない、との事。だったら別なところにしよう、というわけで、こちらはパスとしました。

阿部旅館
  次の候補地は「阿部旅館」です。空室があるか尋ねたところ、こちらは大丈夫との事、やったね!という事で宿泊してきました。

 こちらは、2つの本格温泉を持ちつつも、個室休憩1,000円、素泊まり3,000円(+冬季は暖房代500円/室)というえらくリーズナブルなお宿です。先程の「農民の家」と表で比べると、


農民の家阿部旅館
東館・北館西館・B棟平成館
値段3,798円4,270円4,795円3,500円
部屋4.5畳6畳6畳4.5畳/6畳
源泉4種類2種類
湯部屋全部共同貸切可能
買い物館内に売店あり
ウジエスーパーまで700m
スーパーマルカまで1,500m

 こんな感じです。源泉の豊富さ、買い物の便利さを求めるなら農民の家(東/北館)、風呂貸切でゆったり入りたいなら阿部旅館、といったところでしょうか?

 2号泉(奥の部屋の湯)はガツンと来る黒い湯花舞う湯、3号泉(手前の部屋の湯)は穏やかな白い湯花舞う湯で、いずれも良かったです。 この日は週末という事でお客さんが多かったのか、19時頃・朝8時頃は風呂がずっと貸切状態でなかなか入れませんでしたが、  やっぱり貸切でゆったり入れるのは落ち着いて良いものです。Mさんも「こりゃいいねー」と喜んでくれました。

 まあ、いい事ばかりとは言えず、部屋に案内してもらった後に窓付近を見たら、カメムシがいたのは(ティッシュでつまんで放り投げました)ちょっと……まあ古い建物だからしょうがないといえばしょうがないのですが、ダメな人にはダメでしょう(笑)

 さて、旅館の風呂の建屋の近くに、なぜか小さい小屋があり、そこに猫がたくさんたむろっておりました。温泉パイプが暖かいから、集まってるんでしょうね。

 翌日は国道108号線を北上、秋の宮温泉郷稲住温泉に日帰り入浴してきました。

 こちらは露天風呂が良い、と聞いていたのですが、ご覧の通り桶風呂になって出っ張った部分から、雪山の風景がほんと良く見えて、雪見風呂を堪能できて、素晴らしかったです! 湯治の湯は見た目については二の次、三の次となりますが、風景の良い湯もやっぱり良いものです。

 ただ、露天の湯はややぬるめ、後から内湯に入って身体を温めました(笑)。露天は湯温を合わせるのが難しいでしょうから、500円の日帰り湯であまり無理を言っちゃあいけません。

  最後に入ってきたのは、秋田自動車道・錦秋湖サービスエリアから入れる温泉「オアシス館」です。

  加水・加熱の循環温泉で、泉質的な意味合いでは全く論外ですが、
  • 広い風呂にゆったり入れる
  • 広い洗い場で身体をよく洗える
  • 衣服ロッカー、靴ロッカーは無料鍵付きで安心
  • サウナがある
  • 軽く横になれる休憩場がある
 それで500円というのは「長い運転に疲れたドライバー、同乗者がスーパー銭湯的な意味で休む場所」としてまず十分、とも言えます。目的に沿った施設、として良いのでは、と思いました。

 今回は湯治の湯(泉質重視)、雪見の湯(雰囲気重視)、SAの湯(休息重視)、とそれぞれ楽しんできました。同じ温泉といっても重視するところはいろいろ、 良いところを見るように心がけたいものです。

後藤新平記念館2012年02月27日 10:57

 温泉巡りの帰り、水沢で後藤新平記念館に寄ってきました。奥州市の記念館というと、他に
  • 高野長英記念館
  • 斎藤實記念館
  • 明治記念館
  • 菊田一夫記念館
  • 武家住宅資料館
  • 胆沢郷土資料館
  • 衣川歴史ふれあい館
  • 奥州市埋蔵文化財調査センター
  • えさし郷土文化館
  • 牛の博物館

 とまあいろいろあるのですが、東日本大震災から思い起こされるのは関東大震災の復興に取り組んだ後藤新平、というわけで、今回は後藤新平記念館に行く事としたのでした。


後藤新平記念館
 後藤新平は天才肌の人、という印象があったので、経歴は目立った失敗もなく、人生トントンと来たのだろう、と私は漠然と思っていたのですが、「相馬事件」で一度逮捕されている事を知り、挫折もあったのだな、それでも立ち上がってこれたのはたいしたもんだなー、と感心しました(笑)

 満鉄総裁として、大連市の開発に大きく関与した、というのは、大連駐在だった私にとっては興味深い展示でした。彼は、ロシア・ソ連との国交を重視していたようですね。今にしてみると、日露戦争後にアメリカと組んで満州開発をやっていれば、第二次世界大戦でコテンパンにやられる、という展開を防げたのでは、という考えもありますが……。戦前の星海公園には、銅像が立ってたんですね。

 いっしょに見たMさんに感想を尋ねたところ、「政治家としていろいろ成果を上げてはいるが、子供に自分を称えさせる歌を歌わせるなんてのはちょっと感心しないね」との事でした。確かに、

(一)僕らの好きな総長は 古希のお年になられても ますます元気で えらい人 総長いやさか いやさか
(二)僕らの好きな総長は 白いおひげに鼻めがね 団服つけて杖もって  いつも元気で にこにこ 総長いやさか いやさか
(三)僕らの好きな総長は健児のためというならば お国のはてのはてまでも よろこび勇んで行かれます 総長いやさか いやさか


 ↑この歌詞はちょっと恥ずかしいかも(笑) ただ、政治家としてがんばろう、という人は少なからず名誉欲はあるんでしょうし、ボーイスカウトの中でやってる分には大きく害をもたらすものでもないんだから、まあいいんじゃないかな、とも思いました。

 200円の入場料で、いろいろ勉強になりました。水沢の他の記念館も、機会をみて訪問したいものです。