北陸・山陰の旅2012年02月15日 12:00

 2月2~8日の1週間をかけて、北陸・山陰を旅してきました。前々から日本海側を旅したいとは思っていたのですが、日本海側といったらやっぱり雪、雪が降るシーズンといったら冬でしょう!という理由で、やっと今頃になって出発、というわけです。livedoorの方では詳細な旅記録を残しましたが、アサブロではまとめての画像貼り付けがかなり面倒くさいので、こちらは別途まとめてみました。

 ざっくり、今回行ったところを地図で示しました。東から、(1)富山、(2)高岡、(3)金沢、(4)敦賀、(5)舞鶴、(6)豊岡、(7)鳥取、(8)三朝温泉、(9)米子(皆生温泉)、(10)境港、(11)隠岐(島後)、(12)松江、(13)出雲、(14)石見銀山、(15)温泉津温泉、となっています。今まで行った事がないので、この際しっかりと見てこよう、と思った結果、ほんとたくさんのところを回る事となりました。

(1)富山
 富山は、大連から4便/週の飛行機が飛んでるほどの大都市……もとい、工業都市です。ただ、市内を観光するには、それほど目ぼしいものもありません。今回は、ライトレール(路面電車)を使って、市内北部にある廻船問屋を見に行く事としました。北陸らしく、雪に降られまくりでした。
富山森家住宅
 こちらが廻船問屋「森家」です。入場料100円を払い中に入ると、平日午前中で暇なのか(?)、係の人が詳しく説明をしてくれました。なんでも、北前船の廻船問屋として建てられ、その後大原美術館の人(名前を忘れました)が買い取って迎賓館として使用、その後市に寄付されたとかいう話でした。歴史ある建物というのは維持をするのも大変なわけで、いろいろと経緯があるのだなあ、なるほど、と思った次第です。

(2)高岡
高岡大仏
 高岡といえば大仏、あと藤子不二雄のふるさと、という心象のある街です。上の写真の通り大仏は見てきましたが、藤子不二雄関係のものは特に見る事ができませんでした。ちょっと残念……かな。

(3)金沢
金沢兼六園
 金沢といえば兼六園、というわけで見てきました。江戸時代の庭園、というと、私がイメージするのは実家近くにある松平定信がつくった「南湖公園」なのですが、それを広くしてとても豪華にしたところだな、といった心象でした。良い雰囲気で、人気の観光地であるのも納得でした。

(4)敦賀
敦賀市内
 宿泊のために立ち寄った街です。駅前にたくさんのビジネスホテルがある、という事で、予約なしでもなんとかなるだろう、とたかをくくっていたのですが、7ヶ所回っていずれも満室という大変な事になってしまいました。最終的には、駅から1km以上あるホテルに空室があり泊まる事ができましたが、ここがなかったら危うく外で一晩過ごす事になるところでした。ちょうど敦賀から米原・京都方面に向かう特急が運休になったので、こういう激しい混雑になったようです。

(5)舞鶴
舞鶴引揚記念館
 舞鶴は日本海から中国方面へ向かう港の拠点のひとつであり、大連と友好都市の関係にあります。戦後、大陸からの引揚げ者が戻ってきた街でもあり、「舞鶴引揚記念館」が市の北部にあります。これは見に行かなくてはならないだろう、というわけで、駅からさらにバスで30分ほど乗り、見学してきました。

 負ける戦争をした日本が自業自得といってしまえばそれまでですが、厳しい労働、抑留者間での疑心暗鬼、政府の冷たい対応等、その悲惨さをよーく見させてもらいました。戦後日本は「戦争が悪かった」というわかりやすくも(自衛隊の存在等)嘘臭い論理で反省してきたわけですが、私としてはこれでいいのかな、と思います。戦争自体への反省はさておき、もっと大切なのは「勝ち目の薄い戦争に、負けた時どうするかをまともに考えずに打って出た」事なのではないか、これを反省すべきと思うのです。ただ、これは極めて難しいのでしょうね。賢い人であっても、追い詰められると後の事を考えずにいちかばちかの勝負に走ってしまう、というのは珍しい事ではありませんし。

(6)豊岡
豊岡駅
 ちょうど旅行のタイミングで山陰本線の一部が運休になったため、なぜか予定外のこの街に泊まる事となりました。兵庫県の日本海側の街なのですが、ここは山陰地方なのか、どうなのか? 敦賀とは違って、こちらではあっさり安い宿(3,000円)を見つける事ができました。

(7)鳥取
雪の鳥取砂丘1
 鳥取といえば、日本人の99%が連想するのは鳥取砂丘です(と勝手に決めつける)。当然鳥取観光といえば砂丘、という事で見に行ったのですが……ごらんの通り、雪で埋もれてました。冬でもタイミング次第では雪があまりない時もあるんだそうですが、この時はダメでした、とほほ。
雪の鳥取砂丘2
 雪の中を海に向かって歩いて行くと、一部急な斜面のところでは、砂地が見えるところがありました。雪だけじゃなくて良かった……かな?

(8)三朝温泉

三朝温泉
 鳥取からさらに西へ向かったところにある小さい街「倉吉」から、バスで30分ほどのところにある「三朝温泉」は、ラドンを含む放射能泉で有名です。わざわざ放射能たくさんの南東北から来て入る必要があるのかい、という話もあるのですが(苦笑)、問答無用で浴びせられるのと自分の意思で入るのは全然違うのです!という事にしておきます。写真は公衆浴場の「株湯」で、最近建て直されたそうできれいな設備でした。

(9)米子・皆生温泉
 米子は新幹線で山陰に向かう場合の交通の要所で、市内から街続きのところにある「皆生(かいけ)温泉」は、山陰地方の大温泉街です。値段もピンからキリまである、という事で、平日素泊まり3,850円という特価な宿に宿泊してきました。
皆生温泉
 温泉のある棟とは別なのですが、1人なのに12畳というえらく広い部屋に泊まる事ができました。温泉も、ありがちな食塩泉ながらなかなかで、ゆっくりできました。

(10)境港
鬼太郎列車
 米子から北に伸びる境線に乗ると行けるのが「境港」です。漫画家・水木しげるのふるさと、という事があり、水木しげるで町おこしをしています。境線の列車も水木しげるの人気キャラクターでラッピングされたものが走っていました。
鬼太郎像
 こちらは駅前にある水木しげる、鬼太郎、ねずみ男の像です。街中にもたくさんありました。
境港・海鮮丼
 境港のもうひとつの名物「海鮮丼」です。今回の旅行、食べ物はあまりたいしたものを食べなかったのですが、ここではしっかり食べてきました。冬の名物、蟹が嬉しいです。

(11)隠岐・島後
隠岐島後・西郷港
 境港から北に7kmほどいったところにある「七類港」から、隠岐の島行きのフェリーが出ています。フェリーで片道2時間20分、一番安い切符でも片道3,150円と、軽くひょいと行けるところではないのですが(島根県民でも行った事のない人が多いとか)、せっかくだから(?)日帰りで行ってみる事としました。写真は隠岐で一番大きい島「島後」の西郷港です。
玉若酢命神社
 島ではレンタサイクルを借りて、港の近くをまわってきました。こちらは、「玉若酢命神社」です。
ゆず?
 島で植えられていた樹です。黄色いのはゆず……で、いいのかな?

(12)松江
松江城
 松江では、松江城を見てきました。城といえば、同じ松でも松本城が有名ですが、あちらほど整ってはいないものの、歴史と風格を感じさせる面ではこちらが良いかな?と感じました。

 他、「小泉八雲記念館」も見てきました。彼は、40になってから日本にやってきたんだそうで、それから日本でここまで有名になった事を考えると、私もまだまだ大丈夫?(笑)

(13)出雲
出雲大社・仮殿
 出雲といえば、伊勢神宮と並ぶ大きい神社「出雲大社」です。現在は修築中との事で奥まで見る事はできず、「御仮殿」での参拝となりました。これだけでもまあ良かったですが、やはり修築が終わった後(来年春以降)また見てみたいと思いました。
日御崎神社
 こちらは出雲大社のさらに北にある「日御碕神社」(ひのみさきじんじゃ)です。出雲大社とは違って朱色の目立つ神社ですが、こういうのもまた良いものです。

(14)石見銀山
石見銀山入口
 世界遺産に登録された「石見銀山」にも行ってきました。ここは、
  ・自動車客は、まず「世界遺産センター」に駐車
  ・バス(約200円)で石見銀山の街並みのある「大森」まで移動
  ・さらに約3kmを歩き、見学可能な坑道「龍源寺間歩」まで移動
 という、徹底した車排除なシステムになっています。雰囲気を保つためにはわからんでもないのですが、平日の閑散とした中歩いた感じだと、ちとやり過ぎでは、というきらいが……。
石見銀山間歩
 こちらが坑道です。銀は大きな価値があるとはいえ、こんなところでよく掘り続けられたものだな、と感心します。

(15)温泉津(ゆのつ)温泉
温泉津温泉・薬師湯
 石見銀山の(比較的)近くにある温泉です。山陰屈指の名湯、という事で入ってきたのですが、なるほど湯に浸かるとキシキシと身体にしみ入るような感じがあり、なるほど良い湯です! お湯にこだわるなら、迷わずおすすめです。
馬路駅
 ちなみにこちらは温泉津の近くの駅「馬路」(まじ)です。名前に惹かれて、つい寄ってしまいました(笑)

(16)サンライズ出雲

サンライズ出雲
 帰りは、東京~出雲を結ぶ寝台特急「サンライズ出雲」を使用しました。最新の寝台車両で、個室寝台中心に編成されているのが特徴です。
サンライズ出雲・シングル
 私は「シングル」を使用しました。それなりに広い個室で、快適に一夜を過ごす事ができました。日本では寝台列車がどんどん廃止になっていますが、「サンライズ」には今後も頑張って欲しいものです。

 けっこうな出費(約10万円)でしたが、充実した旅行でした。日本国内であと訪れた事がない県は、和歌山・高知・宮崎の3県を残すのみとなりましたが、こちらも時期を見て訪れたいものです。

白河ラーメン 秀佳亭2012年02月15日 14:02

 山陰旅行帰り、福島の実家に寄ったのですが、その際「秀佳亭」でラーメンを食べてきました。

秀佳亭1
 「はじめ」同様、東日本剤震災で建物に大きくダメージを受け、引っ越したお店です。 以前の店には行った記憶がありますが、こちらは初めてです。

秀佳亭2
  メニューです。ラーメンは550円で、
  • とら食堂:660円
  • 彩華:650円
  • はじめ:600円
  • 秀佳亭:550円
 と、今までブログで書いた中で一番安いです(笑)。そのせいか、お客さんもけっこう入ってました。

秀佳亭3
  ラーメン大盛650円です。若干麺は細め、スープはおとなしい醤油スープ、といったところです。手頃な価格でオーソドックスな白河ラーメンが食べられる、というのは良い事です。近所なら、ひいきにする感じですね。

地三鮮2012年02月15日 14:09

 大連でよく食べた懐かしの味「地三鮮」を、実家にて自分でつくってみました。レシピは、こちらを参照しています。

地三鮮
 ちゃんと素揚げしてからあんかけにしたので、食感的にはちゃんと本物(?)らしくできました。味付けは、醤油控えめ、オイスターソース多めでつくったところ、案の定オイスターソースの味だらけ(笑)になってしまいました。オイスターソースを使うと中華っぽくなるかな、と思ったのですが、ちとやり過ぎましたね。なすが安く出回る時期になったら、改めてまた挑戦したいと思います。

雪の肘折温泉2012年02月18日 21:20

今日は、山形県の豪雪地帯にある温泉「肘折温泉」に行ってきました。

肘折温泉1
 今回は、Mさんと本格的な豪雪地帯(の温泉に行こう)という案から肘折温泉を訪れたのですが、雪の壁、真っ白い路面、薄暗く曇った白い空とまさしく白一色といった感じで、雪を堪能する事ができました。

肘折温泉2
 積み上げた雪が層になっており、途中からつららができておりました。凄いなあ……

肘折温泉3
 温泉街は当然雪かきされていますが、やっぱり激しく雪は降っています。

肘折温泉4
 そんな中、てくてくと歩いて行き……

肘折温泉5
 公衆浴場「上ノ湯」 に入ってきました。透明の食塩・炭酸泉ですが、200円という安価な料金で広い浴槽の適度な温度のお湯にゆっくり浸かれて、なかなか良かったです。

肘折温泉6
  他、日帰り入浴施設「肘折いでゆ館」にも行ってきました。当初行く予定だった、「カルデラ温泉館」はなぜか休館との事でした。何があったんでしょうか?

肘折温泉7
  こちらの名物であるトマト味ソフトクリームを頂いた後(わずかな酸味が効いててなかなかでした)、

肘折温泉8
 温泉に入って来ました。上ノ湯と似たような浴感でしたが、こちらの湯の色は透明ではなく茶色でした。鉄分が含まれる、という事でしょうか? あまり、鉄臭い感じはしなかったのですが……

七兵衛そば1
  昼は、「七兵衛そば」でもりそば食べ放題(1050円)を食べてきました。いつも混雑する店だそうですが、さすがにこの雪のせいか、比較的空いておりました。

七兵衛そば2
 もりそばが食べ放題、また3種の付け合せがあります。せっかくだからと写真のそばを4杯(+α)食べたら、さすがに満腹になりました(笑) 夕食食べずに済みそうです。

湯治の湯、雪見の湯、SAの湯2012年02月27日 10:43

 週末は、またMさんと温泉巡りの旅に行ってきました。

 まずは、東鳴子・馬場温泉共同湯に入ってきました。こちらは泡の出る炭酸泉でありつつも湯温が高いという珍しい温泉(炭酸泉は泡が抜けやすいため、炭酸濃度が高い!と評判の温泉は温度低め(40℃以下)のものが多い)で、以前からMさんに「いいですよ~」と薦めていたところなのです。

 ここは交代制で入るシステムなのですが、ちょうど私達が来た時は先客がおりました(札が「入浴中」になってます)。10分ほど待ってから、やっと入浴する事ができました。
 
 東鳴子温泉の独特の臭気に、泡付きの良いお湯。地震の後泉質が変わったりしていないか心配だったのですが、こちらは以前来た時のままでほっと一安心でした。Mさんにも満足してもらえて、良かったです。

 続いて、安く泊まれるところでゆっくりしましょうか、という事で、農民の家に行きました。 空室がないか係の人に尋ねたところ、一番高い部屋である平成館しか空きがない、との事。だったら別なところにしよう、というわけで、こちらはパスとしました。

阿部旅館
  次の候補地は「阿部旅館」です。空室があるか尋ねたところ、こちらは大丈夫との事、やったね!という事で宿泊してきました。

 こちらは、2つの本格温泉を持ちつつも、個室休憩1,000円、素泊まり3,000円(+冬季は暖房代500円/室)というえらくリーズナブルなお宿です。先程の「農民の家」と表で比べると、


農民の家阿部旅館
東館・北館西館・B棟平成館
値段3,798円4,270円4,795円3,500円
部屋4.5畳6畳6畳4.5畳/6畳
源泉4種類2種類
湯部屋全部共同貸切可能
買い物館内に売店あり
ウジエスーパーまで700m
スーパーマルカまで1,500m

 こんな感じです。源泉の豊富さ、買い物の便利さを求めるなら農民の家(東/北館)、風呂貸切でゆったり入りたいなら阿部旅館、といったところでしょうか?

 2号泉(奥の部屋の湯)はガツンと来る黒い湯花舞う湯、3号泉(手前の部屋の湯)は穏やかな白い湯花舞う湯で、いずれも良かったです。 この日は週末という事でお客さんが多かったのか、19時頃・朝8時頃は風呂がずっと貸切状態でなかなか入れませんでしたが、  やっぱり貸切でゆったり入れるのは落ち着いて良いものです。Mさんも「こりゃいいねー」と喜んでくれました。

 まあ、いい事ばかりとは言えず、部屋に案内してもらった後に窓付近を見たら、カメムシがいたのは(ティッシュでつまんで放り投げました)ちょっと……まあ古い建物だからしょうがないといえばしょうがないのですが、ダメな人にはダメでしょう(笑)

 さて、旅館の風呂の建屋の近くに、なぜか小さい小屋があり、そこに猫がたくさんたむろっておりました。温泉パイプが暖かいから、集まってるんでしょうね。

 翌日は国道108号線を北上、秋の宮温泉郷稲住温泉に日帰り入浴してきました。

 こちらは露天風呂が良い、と聞いていたのですが、ご覧の通り桶風呂になって出っ張った部分から、雪山の風景がほんと良く見えて、雪見風呂を堪能できて、素晴らしかったです! 湯治の湯は見た目については二の次、三の次となりますが、風景の良い湯もやっぱり良いものです。

 ただ、露天の湯はややぬるめ、後から内湯に入って身体を温めました(笑)。露天は湯温を合わせるのが難しいでしょうから、500円の日帰り湯であまり無理を言っちゃあいけません。

  最後に入ってきたのは、秋田自動車道・錦秋湖サービスエリアから入れる温泉「オアシス館」です。

  加水・加熱の循環温泉で、泉質的な意味合いでは全く論外ですが、
  • 広い風呂にゆったり入れる
  • 広い洗い場で身体をよく洗える
  • 衣服ロッカー、靴ロッカーは無料鍵付きで安心
  • サウナがある
  • 軽く横になれる休憩場がある
 それで500円というのは「長い運転に疲れたドライバー、同乗者がスーパー銭湯的な意味で休む場所」としてまず十分、とも言えます。目的に沿った施設、として良いのでは、と思いました。

 今回は湯治の湯(泉質重視)、雪見の湯(雰囲気重視)、SAの湯(休息重視)、とそれぞれ楽しんできました。同じ温泉といっても重視するところはいろいろ、 良いところを見るように心がけたいものです。